校長室より 『 自由な時間 』 1/10
2021.1.10
緊急事態宣言が再発令されました。
これから先、みなさんはどんな日常を作っていきますか。
私はみなさんに、未来に向けて前向きな気持ちで中学校生活を送ってほしいです。
感染拡大を防ぐため、今後、授業や部活動に制限がかかるかもしれません。
それでも、希望を失わず前を向いて乗り越えていってほしいのです。
困難な状況下でも前向きに生きたモデルとして、万有引力を発見したことで有名なニュートンの話を紹介します。
今からおよそ350年前、1665年、現在のコロナウイルスのようにペストという病気がイギリスを襲いました。
現在と同じようにイギリス国内の大学が休校になりました。
当時ケンブリッジ大学の学生だったニュートンは突如与えられたこの時間を何に使おうか考えます。
ふつうなら、学校が閉鎖されれば喜んで遊んでしまいそうですね。
ニュートンも、同じように大学が閉鎖されて喜んだのですが、それは自分の自由な時間、日常ではかなわなかった研究や思索に没頭する時間が確保できたからです。
普段はなかなかできない興味がある分野の勉強をじっくりしようと決めます。
そして、故郷に戻り自宅にこもって勉強し、わずか18カ月の間に世界の常識を変える3つの大発見をします。
一つは数学の分野で微分積分法の発見、
もう一つは科学の分野で万有引力の発見、
そして、プリズムの実験から光の学問・光学を確立しました。
のちの人々がこの18カ月を「驚異の年」とか「創造的な休暇」とニュートンへの尊敬と驚きの気持ちを込めて名を付けています。
これからの3カ月をあなたにとって大切な時間にして、目標をもって過ごしてください。
将来の自分が、「 あの時よく頑張ったから今がある 」と言ってくれるような時間を過ごしてください。
校 長 石井 朝方