夏の歌
2020.8.8
通勤するときは、運転しながらカーラジオを聞いています。
最近はいろいろな番組で「あなたの夏歌リクエスト」のような特集が組まれています。
「あの曲を聴くとあの夏を思い出す…そんなあなたの夏ソングをリクエストしてください!」
ラジオからの呼びかけに、私も自分の「夏歌」を思い浮かべてみました。ピンクレディー「渚のシンドバッド」、松田聖子の「青い珊瑚礁」「白いパラソル」「夏の扉」、世良正則&ツイスト「燃えろいい女」、いろいろ思い浮かぶものがありました。(セレクトした曲で年齢がわかってしまいますね。)
その歌、その曲を聴くと、その時の自分や自分を取り巻く状況、もっと言えばその時の服装や風景、風の香や日の光まで、鮮明に思い出せることがあります。
まさに「歌は世につれ、世は歌につれ」。私の青春時代の夏歌は、明るく情熱的な恋の歌が多かったような気がします。
さて、「夏の歌」として思い浮かんだ曲の中に、「ヒロシマのある国で」という歌があります。
8月の青空に 今もこだまするのは 若き詩人の叫び 遠き被爆者の声
あなたに感じますか 手のひらのぬくもりが 人の悔し涙が 生き続ける苦しみが
私の国とかの国の人の命は同じ この広い大地の上に同じ生を得たのに
ヒロシマのある国でしなければならないことは 灯る戦の火種を消すことだろう
かの南の国では 大国がのしかかり 寡黙な少年らが 重い銃に身を焼く
痩せた母の胸に 乳飲み子が泣き叫び 裸足で裸のまま 逃げ惑う子供たち
祖国の土を踏むことも家族と暮らすことも 許されない戦争がなぜに今も起こる
ヒロシマのある国でしなければならないことは 灯る戦の火種を消すことだろう
75年前の昨日はヒロシマに、9日はナガサキに原子爆弾が投下された日です。
そして、8月15日は終戦の日。
これからの若者の心に記憶される「夏の歌」が、平和で希望に満ちたものであってほしい。
大人としての責任を痛感します。
2学年主任 木村 久美子