冬に・・・
2020.12.12
「寒いね」と話しかければ「 」と答える人のいるあたたかさ 俵 万智
俵万智さんの短歌です。
さて、「 」に入る言葉は何でしょう?
2年生は国語の授業で学習したので覚えている人もいるでしょう。
「 」に入る言葉は「寒いね」です。
「寒い」に対して「寒い」と答えたら「あたたかくなる」って、ちょっとおもしろいですね。
寒い冬に一人で「寒い」とつぶやいたなら、きっと寒いままかもしれません。
でも、そこに自分と同じ感覚を共有してくれる誰かがいれば、身体的に感じる寒さは変わらなくても心はきっと温かい。
この二人は恋人同士?仲の良い友だち?それとも家族?いろいろな想像ができ、読んでいるこちらもほっこりするような短歌です。
この短歌のように、冬の寒さは案外人と人との距離(物理的にも精神的にも)を縮めてくれるのかな、と思うことがあります。
寒いから手をつなごう、くっついてあったまろう、寄り添って歩こう…など。
残念ながら、コロナ禍の今年の冬は、物理的な距離を縮めることはできません。
だから、その分「心の距離」は近づけていきたい。
あなたも誰かの小さなつぶやきに、一言を返してみませんか?
あなたの何気ない一言が、その人の心にぬくもりを与えるかもしれません。
2学年主任 木村 久美子