「4月1日」
2021.4.1
世の中にたえて桜のなかりせば 春の心はのどけからまし / 在原業平
この和歌は、古今和歌集に収録されているものです。
「人は桜が咲くのを待ち、咲いたら今度は散るのが気になり落ち着かない。
桜があるために人々の心が穏やかでない。」と、人の心を騒ぎ立てる力のある桜の素晴らしさを伝えようとしている作品です。
私がこの作品に出会ったときには、その意味がわかりませんでした。
初めて桜を見たのは実家を出た18歳のとき。
進学先の大学へ向かう高速道路の車窓から見た桜に目を奪われました。
こんなに美しい花なのかと感動したことを覚えています。
それからは桜が大好きな花のひとつになり、開花が楽しみで、散るのが寂しいと思いながら春を迎え、過ごすようになりました。
今年も桜が満開。少しでも長く咲いていてほしいです。
そしてそんな春うららかな中、今日から新年度が始まります。
昨日は離・退任された先生方とお別れをして、今日は新しく湯中に来られた先生方に出会いました。
3月31日と4月1日はたった1日の違いなのに、とても大きな違いがあるように感じます。
桜に心ののどかさを乱されるように、春は不安や期待が入り混じる季節です。
中学校生活や新しいクラスへの不安もあるかもしれませんが、新しい出会いをきっかけに、さらに成長できる一年になりますように。
今日は、会議続きの1日。
新年度に向けて準備を頑張ります。